田中碧「どう生き残るか、苦労してる楽しさは凄くある」ボランチ3番手から巻き返し狙う
そこは、川崎で守田とコンビを組んでいた田中も認める部分。だからこそ「3番手からの巻き返し」を誓っているのだ。
激しいバトルが繰り広げられるドイツ2部の環境は、決して生易しいものではないし、所属先は川崎時代のような連動性のある攻撃サッカーと程遠い。が、そこで自分のプレーの幅を広げるしかW杯で出番を得る術はない。今の彼は、良い意味で割り切っている。
「環境によってやることも変わるんで、今の自分は『落ちてるな』って思うところもあるし、逆に『伸びてるな』って思う部分もある。今はどう生き残るかを考えてます。『すごく楽しいか』って言われたら、本来の楽しさではないかもしれないけど、苦労してる楽しさは凄くある。成長してるかどうかは分からないけど、できることは増えているのかなと思います」と前向きに話す。
■自分の考えが全てじゃない
模索中の田中にとってプラスに捉えられる出来事が9月のドイツ2連戦の間にあった。それは長谷部誠(フランクフルト)との対面。2018年ロシアW杯まで背番号「17」をつけたボランチの大先輩の言葉を耳にして、納得できる部分が少なからずあったという。