不手際連発の水連にうんざり?日本トップスイマー相次ぐ海外逃避…「アスリートファーストではない」と批判噴出
何しろ、日本水連は東京五輪以降、不手際が後を絶たなかったからだ。選手の強化方針を巡って日本代表首脳陣同士の意見の食い違いを発端とする内紛が生じ、一部コーチが国際大会への同行を拒否する事態に発展。東京五輪後の21年以降は連盟のスポンサー収入が激減し、23年度の決算では約7000万円の赤字を計上。活動費はままならず、海外の合宿地からパリへの渡航費は自腹を強いられた選手もいたという。
今大会は情報戦でも後手を踏み、使用するプールの水深が従来の国際大会で一般的な3.0メートルより80センチ浅い2.2メートルだったことが現地入りしてから発覚。世界水連への確認不足というお粗末な情報収集力を露呈した。銅メダル2個に終わった昨年7月の世界選手権後、代表選手から「アスリートファーストではない」といった批判が相次いだが、改善されなかったのだ。
日本の有力な若手スイマーを巡っては、かねて海外のコーチから「オリンピック選手に育てたい」とスカウトされるケースも少なくなかった。
今後は日本水連に嫌気が差した高校生、大学生スイマーの海外流出が続くかもしれない。