文庫で読む 警察小説
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「メゾン・ド・ポリス 退職刑事のシェアハウス」加藤実秋著
「メゾン・ド・ポリス 退職刑事のシェアハウス」加藤実秋著 どんなに敏腕をふるった刑事でも、公務員であるからには定年を迎えれば退職しなければならない。ところが現在の60歳はまだまだ働き盛り。そん…
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「撃てない警官」安東能明著
「撃てない警官」安東能明著 警察組織は強固な階級社会だといわれる。警察官の出世コースはキャリア、準キャリア、ノンキャリアによって異なるが、大多数を占めるノンキャリアにとって、出世できるかどうか…
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「朽ちないサクラ」柚月裕子著
「朽ちないサクラ」柚月裕子著 警察は大きな組織であるから、当然のごとく、事務職の仕事も大きな役割を果たしている。ただ警察小説の場合、どうしても事件が中心になるので、捜査権限のない事務職員が活躍…
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「AIアテナの犯罪捜査 警察庁情報通信企画課〈アテナプロジェクト〉」 越尾圭著
最近のテレビのドキュメンタリーなどでは、ドローンの画像が多用されるようになり、これまでにはない映像を見ることができるようになった。一方で、ドローンによる事故や犯罪も起きていて、昨年12月5日からドロ…
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「CAGE 警察庁 科学警察研究所 特別捜査室」日野草著
警察庁では、捜査や警備において人工知能(AI)の活用を導入し始めている。主な内容は、自動車の車種判別、疑わしい取引の分析、不審者・不審物の抽出といったところ。それ以前にも同庁科学捜査研究所では「歩容…
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「科警研のホームズ」喜多喜久著
「科警研(科学警察研究所)」と「科捜研(科学捜査研究所)」は混同しがちだが、科警研は警察庁付属研究機関で、科捜研は各都道府県の警察ごとに設置されている組織。科警研職員は国家公務員で科捜研職員は地方公務…
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「警視庁 文書捜査官」 麻見和史著
科学警察研究所や科学捜査研究所には筆跡を鑑定する部門があるが、本書に登場する文書鑑定専門の警視庁捜査第1課科学捜査係文書解読班は、架空の組織だ。凶悪事件の時効廃止に伴い、捜査1課では過去の未解決事件…
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「外事警察」麻生幾著
本書は、2009年秋に連続6回で放映された同名のNHKドラマのために書き下ろされたもの。渡部篤郎、尾野真千子、滝藤賢一、石田ゆり子らが出演し、公安部外事課というそれまであまり取り上げられることのなか…
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「ソトニ 警視庁公安部外事二課 背乗り」竹内明著
警視庁公安部の外事部門は、従来、ロシア・東欧担当の1課、中国・北朝鮮を中心に東南アジアもカバーする2課、中東の過激派組織や国際テロに対応する3課という3課体制だった。それが一昨年の4月以降、2課から…
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「完全黙秘」濱嘉之著
都道府県警察の中で唯一、警視庁には公安部が設置されている。公安総務課、公安第1~4課、外事第1~4課(2021年に3課から4課体制に再編)、公安機動捜査隊の部署に分かれている。公安総務課は国内のデモ…
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「壊れる心」堂場瞬一著
日本では1980年に犯罪被害者等給付金支給法が成立。その後、96年に警察庁が被害者対策要綱を制定、98年には公益社団法人全国被害者支援ネットワークが設立。2000年には犯罪被害者保護法、04年に犯罪…
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「幻夏」太田愛著
年末に最終回を迎えた長澤まさみ主演のテレビドラマ「エルピス」は、権力の乱用とマスコミの腐敗にメスを入れたハードな内容だった。その中核を成すのがある冤罪事件だ。冤罪の多くは警察による自白強要によるが、…
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「ダークナンバー」長沢樹著
近年では、サイバー犯罪と呼ばれるパソコンなどのデジタルの周りに関連する事件が増え、犯罪も複雑化・多様化の様相を呈している。そうした現代犯罪に対応すべく2009年に警視庁に設置されたのが、捜査支援分析…
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「生活安全課0係ファイヤーボール」 富樫倫太郎著
「警視庁ゼロ係 生活安全課なんでも相談室」はシーズン5を数える人気テレビドラマ。本書はその原作。ただし、「警視殿、タメ口たたいてもよろしいでしょうか?」の定番フレーズで年下の上司、小早川冬彦警視(小泉…
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「刑事のまなざし」薬丸岳著
法務技官とは、少年鑑別所や少年院などで、心理学の専門的な知識・技術などを生かし、非行や犯罪の原因を分析し、少年たちの立ち直りに向けた指針を提示する職務の国家公務員だ。本書の主人公は、この法務技官から…
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「白バイガール」 佐藤青南著
警視庁には女性だけの白バイ隊「クイーンスターズ」がある。女性白バイ隊員約60人から選抜された12人の精鋭からなる交通安全運動やイベントでの走行演技を披露するチームだ。男性白バイ隊員と同じ練習を積み、…
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「ヒトイチ 内部告発」濱嘉之著
元警察官の著者は、警視庁入庁後、警備部警備第1課、公安部公安総務課、警察庁警備局警備企画課、内閣官房内閣情報調査室、生活安全部少年事件課に勤務。警視総監賞、警察庁警備局長賞など受賞多数という赫々たる…
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「密告はうたう」 伊兼源太郎著
「警察の中の警察」といわれるのが「監察」だ。仲間内の不祥事を明るみに出して、時に退職まで追い込むこともある役割だけに、テレビドラマでも、仲間に嫌われながらも冷徹に事を処理していくといったキャラクターと…
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「アウトバーン」深町秋生著
暴力団関係の事案を取り扱う「マル暴」の悪徳刑事といえば、暴力団に内通して情報を流したり、麻薬や拳銃を隠匿して私腹を肥やすといったイメージが一般的だ。しかし、本書の主人公は同じ悪徳刑事といっても、一味…
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「凍原」桜木紫乃著
著者の直木賞受賞作「ホテルローヤル」は、目の前に釧路湿原が広がるラブホテルを舞台にした連作短編集で、映画化もされた。 本書のサブタイトルは「北海道警釧路方面本部刑事第一課・松崎比呂」で、やは…