文庫で読む 警察小説
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「新宿鮫 新宿鮫1」大沢在昌著
「新宿鮫 新宿鮫1」大沢在昌著 藤原審爾の「新宿警察」シリーズは、新宿の警察署を舞台にした警察小説として名高く、刑事一人一人をクローズアップしていく手法は「日本の87分署」とも呼ばれた。同シリ…
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「マークスの山」髙村薫著
「マークスの山」髙村薫著 本書が直木賞を受賞した際の選評(1993年)で井上ひさしは「彼女(看護師の高木真知子)の愛は、推理小説だの警察小説だのといった狭い枠を越えて、はるか普遍の愛にまで達し…
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「新参者」東野圭吾著
「新参者」東野圭吾著 “地取り”とは、事件発生後に現場周辺で行う聞き込み捜査のことで、通常は本庁と所轄の刑事が2人1組で行うことが多い。本書の主人公、加賀恭一郎は所轄の日本橋署の警部補。相棒は警…
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「それでも、警官は微笑う」日明恩著
「それでも、警官は微笑う」日明恩著 “麻薬Gメン”あるいは“マトリ”と呼ばれる麻薬取締官は、厚生労働省の地方支分部局に設置されている麻薬取締部に所属し、刑事訴訟法に基づく特別司法警察職員としての…
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「警視庁 心理捜査官 捜査一課係長 柳原明日香」黒崎視音著
「警視庁 心理捜査官 捜査一課係長 柳原明日香」黒崎視音著 公安と刑事の間には根深い反目があるというのが通説だ。本書の主人公は、その犬猿の仲といわれる公安から捜査1課に転属したという変わり種。…
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「後悔と真実の色」貫井徳郎著
「後悔と真実の色」貫井徳郎著 職業柄か、刑事ものには夫婦の関係がうまくいっていないという設定が多いように思える。そうした中で、本書に描かれる夫婦関係はひときわ危うく、主人公のひりひりした痛みが…
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「警視庁情報官 シークレット・オフィサー」濱嘉之著
「警視庁情報官 シークレット・オフィサー」濱嘉之著 日本の諜報関係としては、内閣官房内閣情報調査室、法務省の公安調査庁、外務省の国際情報統括官組織、防衛省の情報本部などが挙げられるが、アメリカ…
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「K2 池袋署刑事課 神崎・黒木」横関大著
「K2 池袋署刑事課 神崎・黒木」横関大著 石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」などのイメージがあって、池袋というと犯罪が多いようなイメージもあるが、東京23区の犯罪件数(2022年)でいう…
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「突破屋」安東能明著
「突破屋」安東能明著 捜査2課が担当するのは、詐欺や通貨偽造、贈収賄といった金銭・経済・企業犯罪などいわゆる「知能犯」と呼ばれる犯罪。小説やドラマでは殺人を扱う捜査1課が花形のように見えるが、…
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「スクラップ・ライアー」幸村明良著
「スクラップ・ライアー」幸村明良著 なかなか口を割らない被疑者に自白させるのがうまい刑事は「落としの名人」といわれる。そこでは、相手が嘘をついているかどうかをいかに見抜けるかというのも重要な才…
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「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」佐藤青南著
「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」佐藤青南著 被疑者が真実を言っているかどうかを判断するのに、かつてはポリグラフ検査による虚偽検出が主流だったが、近年は、プロファイリングや行動…
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「バタフライ・エフェクト T県警警務部事件課」松嶋智左著
「バタフライ・エフェクト T県警警務部事件課」松嶋智左著 警察組織において警務部は、落とし物などの受け付け業務、110番などの緊急通報以外で警察にかけられた電話への対応、警察の活動をPRするた…
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「教場」長岡弘樹著
「教場」長岡弘樹著 警察学校とは、警察職員を育成するための教育機関、職業訓練学校。全寮制で、生徒は数カ月にわたる共同生活を送る。また「教場」と呼ばれるクラスで教官・助教から、警察職員として必要…
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「確証」今野敏著
「確証」今野敏著 先頃、銀座の高級時計店に覆面姿の男3人が強盗に押し入った事件があった。映像を見ると、バールでショーケースを叩き割るというなんとも乱暴なやり口だ。プロの窃盗犯が見たら、あまりの…
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「R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室」古野まほろ著
「R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室」古野まほろ著 舞台は近未来。2020年の東京オリンピックの後に襲った「厄災」によって日本の治安は悪化し、東京から大量の難民が発生した。政府は、名古屋に近…
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「SRO Ⅰ 警視庁広域捜査 専任特別調査室」富樫倫太郎著
「SRO Ⅰ 警視庁広域捜査 専任特別調査室」富樫倫太郎著 日本の警察活動は、各都道府県単位で行われており、広域の犯罪が起こった場合は、対象の都道府県警の合議により、合同捜査または共同捜査が行…
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「小鳥を愛した容疑者」大倉崇裕著
「小鳥を愛した容疑者」大倉崇裕著 東日本大震災では、人命とともに多くのペットの命も失われた。災害に限らず、何らかの原因で飼い主が帰ることができずに置き去りにされるペットも少なくない。本書は、犯…
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「プラチナデータ」東野圭吾著
「プラチナデータ」東野圭吾著 犯罪現場に残ったDNAを照合して、捜査に役立てる「被疑者DNA型記録」のデータベースの運用は2005年に始まった。その年の12月の登録件数は2132件だったが、2…
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「犯人に告ぐ(上・下)」雫井脩介著
「犯人に告ぐ(上・下)」雫井脩介著 日本で「劇場型犯罪」という言葉が使われるようになったのは「かい人21面相」によるグリコ・森永事件からだろう。メディアに送られてきた犯行声明をめぐって、マスコ…
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「交渉人」五十嵐貴久著
「交渉人」五十嵐貴久著 立てこもり事件や誘拐事件の犯人に対応するため、欧米などではプロの交渉人(ネゴシエーター)の育成がなされているが、近年日本でも、専門の人質交渉官として捜査1課特殊犯捜査係…