独白 愉快な“病人”たち
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講談師 一龍斎 貞水さん (74) ㊦
肺がんは71歳の時に見つかった。たばこをやめて3年ほど経った頃で、やめない方がよかったのかと思ったよ。それで1回目の切除をしたんだけれど、また別の箇所に肺がんが見つかった。そいつが抗がん剤治療中に消…
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講談師 一龍斎 貞水さん (74) ㊤
66歳で膀胱がん、71歳で肺がん、ついでに昨年は前立腺がんもやっつけて、高座を務められているのは私だけなんですよ。 初めは膀胱がん。ちょうど人間国宝の認定を頂いて忙しかった頃、スイカの汁みた…
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料理研究家 重野佐和子さん (52) 大腸がん
腸に異変が見つかったのは38歳の秋でした。日曜日の夕方、トイレで下血したのがきっかけです。かかりつけの内科医を受診すると、様子見で大丈夫だろうと言われたので、その時は1カ月ほど放置していたんです。 …
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漫画家 武田一義さん (38) 精巣腫瘍 ㊦
精巣腫瘍が分かった時は、奥浩哉先生のアシスタントのひとりとして「GANTZ」の連載などを手伝っていました。非常に恵まれた環境で、つい安穏として、「漫画家」になることを先延ばしにしていました。 …
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漫画家 武田一義さん (38) 精巣腫瘍 ㊤
妻が子宮筋腫の切除手術をし、久々に夜の営みを……とベッドに入ったら、片方の睾丸だけが肥大していると妻に言われたんです。 右が“うずらの卵”なら、左は“小さめのニワトリの卵”。ネットで「睾丸/…
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元プロレスラー 小橋建太さん (47)
腎臓がん発症からもう8年。摘出手術、現役復帰、そして昨年5月の引退と、今思うと生活の変化に目まぐるしいものがありましたね。昔は朝4時からトレーニング。レスラーとしてとにかく練習最優先で一日のスケジュ…
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お笑い芸人 安田大サーカス 団長安田さん (39) 精巣捻転
小学生の頃から年に1、2回すごくキンタマが痛くなることがあって、男ならだれでもあるんだろうって思っていたんです。 痛い時は家の柱を押して「グーッッ」て踏ん張ると、スッと痛みが取れる。いつもそ…
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落語家 林家こん平さん (71) 多発性硬化症 ㊦
倒れてから病名が分からなかった半年間、巷では重病説が流れていたそうです。この多発性硬化症は、まあ重病ですね。神経の間が阻害されて、筋肉が硬直したり、体がしびれたりで、視界が狭まる。原因不明で、明確な…
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落語家 林家こん平さん (71) 多発性硬化症 ㊤
今から10年前、2004年の8月に日本テレビの24時間テレビで「笑点」の生放送後、緊急入院しましてね。その頃の記憶はなくて、今になってやーっと思い出してきた。そういった記憶障害も、症状のひとつなんだ…
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コラムニスト 神足裕司さん (56) くも膜下出血 ㊦
2011年9月に発症した僕のくも膜下出血はグレード5の重篤な状態。手術の翌日には脳圧が上がってしまい、頭蓋骨の一部を外す手術。さらに、大量出血による脳のダメージを回復させるための麻酔で眠らせる処置。…
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コラムニスト 神足裕司さん (56) くも膜下出血 ㊤
もともとの私は、かなりのチェーンスモーカーでした。原稿を書いている間は常にたばこをくわえている。お酒を飲んでいる間も、たばこを手放さない。たばこの銘柄はタール17ミリのハイライトで1日に100本は吸っ…
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元サッカー選手・元Jリーグ専務理事 木之本興三さん (65) バージャー病 ㊦
人工透析を受けるようになって40年。透析は年間医療費が600万円くらいかかりますからね、40年といやぁ、2億4000万円。僕は国宝級の体なんですよ。なんて冗談で言っちゃうくらい、医療費に世話になって…
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元サッカー選手・元Jリーグ専務理事 木之本興三さん (65) グッドパスチャー症候群 ㊤
僕の人生は、自分で生きてきた時代、機械で生かされた時代、そして車椅子の時代と、3つの時代に分かれているんです。 今は、歩くこともできず、ひとりでは何もできない。病気を抱えて生きていくことの精…
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歌手 丸山圭子さん (59) 卵巣嚢腫
1995年の春、ちょうど離婚が成立した頃だった。生理の出血量がものすごく多くなり、男性に言うのもなんだけど、ナプキンが座布団状態。貧血気味で、体が重だるくて体調が悪く、自宅近くの玉川病院を受診したん…
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プロレスラー 大仁田厚さん (56) 敗血症
日刊ゲンダイにはさぁ、昔いろいろ書かれたんだよ。みんな、俺のこと、何書いてもいいと思っているだろ? でも、結構へこむんだよな。いちいち反論しないけどさ。 敗血症で入院していた時も、俺の死亡記…
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元大関琴風・尾車部屋親方 尾車浩一さん (56) 頚髄損傷
2012年4月、大相撲の福井巡業中のことです。会場の小浜市民体育館の入り口付近で、土俵の端のブルーシートに足を取られて転んでしまったんです。 気付いたら、その場にいたみんなに囲まれていました…
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作家 荻野アンナさん (57) 大腸がん ㊦
大腸がんを切除したのが一昨年の5月。リンパ節に転移があったので、退院後は通院で「ゼロックス療法」という抗がん剤治療を受けました。 ゼロックスって、コピー機の名前みたいですよね。でも、金額を聞…
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作家 荻野アンナさん (57) 大腸がん ㊤
2012年の5月、血便が出て、すぐにかかりつけの病院を受診したら、S字結腸に5センチの大腸がんが見つかりました。2007年に彼(編集部注・十数年間連れ添った恋人)を食道がんで亡くした経験から、「大腸…
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漫才師 オール巨人さん (62) C型肝炎 ㊦
自分がC型肝炎のキャリアーだと分かった僕がまずやったのは、今まで付き合った彼女に電話をかけること。血液による感染以外はないと言われているけれど、もしも自分のせいで感染していたらちゃんと補償しないとい…
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漫才師 オール巨人さん (62) C型肝炎 ㊤
42歳の時、盲腸の手術がきっかけで、C型肝炎が判明しました。 全く想像していませんでしたよ。原因についても、特に心当たりがない。一般的にいわれているのは、子供の頃の予防接種などの注射器の使い…