高齢者の正しいクスリとの付き合い方
-
抗ヒスタミン薬の副作用「眠気」と「口渇感」が“食べる”の障害に
高齢になっても元気に“食べる”うえで、個人的に注意が必要だと考えているクスリは「抗ヒスタミン薬」です。以前にも一度少し触れたことがありますが、さらに詳しくお話しします。 抗ヒスタミン薬という…
-
クスリの影響で唾液が出なくなると“食べる”に悪影響が生じる
深く考えたことがないかもしれませんが、「唾液」の役割は実に多様です。そして、唾液は“食べる”うえで極めて重要な役割を持っています。 唾液にはアミラーゼという酵素が含まれています。アミラーゼは…
-
眠気や味覚に影響するクスリは“食べる”をジャマする
“食べる”という行動は、先行期(認知期)、準備期、口腔期、咽頭期、食道期に分けられると前回お話ししました。そして、それぞれに対してさまざまなクスリが影響を与えます。 まず、「中枢抑制作用を持つ…
-
「食べる+のみ込む」5つのステージにクスリが影響を及ぼす
われわれが普段当たり前に行っている“食べる”という行動は、先行期(認知期)、準備期、口腔期、咽頭期、食道期に分けられ、これを「摂食嚥下5期」と呼びます。 先行期(認知期)は、食べ物を認識して…
-
クスリの影響も“食べる”力が低下する大きな原因になる
日本人の平均寿命は男女ともに、ほぼ毎年最長を更新しています(2021年は新型コロナウイルスの影響で少し短くなりました)。もうひとつ、「健康寿命」という言葉があります。健康寿命は「健康上の問題で日常生…
-
クスリの名前についている「アルファベット」にはすべて意味がある
高齢者のすべてがそうではありませんが、一般的に年を重ねるほどに持病の数は増える傾向にあり、それは使っているクスリの種類が増えるというのと同じことになります。 読者の中にも、複数種類のクスリを…
-
「骨粗しょう症」のクスリにはいくつもルールが決められているものも
高齢かつ女性の方の中には、「骨粗しょう症」と診断されてクスリを使っている方もいらっしゃるでしょう。そうしたクスリの中に、「起床時に服用すること」「服用前後30分は水以外摂取しないこと」「服用するとき…
-
狭心症の発作を抑えるニトログリセリンは服用のタイミングが重要
高齢で動脈硬化が進んでしまうと、さまざまな病気の原因になります。心疾患のひとつである狭心症も動脈硬化が原因で起こります。狭心症は心臓に栄養や酸素を送る冠動脈が狭くなることで起こり、発作時は主に胸痛が…
-
「貼付薬」を体に貼り付けるときに意識するべき2つのポイント
体に貼るクスリとしてまず思い浮かべるのは湿布でしょう。でも、湿布以外にも貼って効果を出してくれるクスリはたくさんあって、心臓の負担を軽くするもの、血圧を下げるもの、気管支を広げて呼吸を楽にするもの、…
-
吸入器は正しくしっかり吸い込めないと効果が発揮されない
気管支ぜんそくなどの呼吸器の病気の治療では、「吸入薬」を使う場合があります。たとえば、肺気腫は肺の気管支の末端にある肺胞という組織が壊れることで呼吸に支障を来すことが特徴で、高齢かつ長期間喫煙歴があ…
-
投与量の調節が大ざっぱな経口糖尿病薬は低血糖を起こしやすい
誤解を恐れずに言うと、「低血糖」は一度経験しておいたほうが良いかもしれません。それも入院(糖尿病の教育入院)中がベストです。自分がどのような症状を起こすかの傾向がわかることで将来的に対処しやすくなり…
-
糖尿病の治療薬を使っている人は「低血糖」を必ず知っておく
クスリを使って糖尿病を治療している人に必ず知っておいてほしいのは、「低血糖」の症状と対処法についてです。血糖値が高い状態が続くことは将来的な動脈硬化などのリスクになりますが、今すぐにどうこうなる話で…
-
糖尿病で使われるインスリンはなぜ注射でなければいけないのか
今回から糖尿病の治療に用いられるクスリについてお話ししていきます。 糖尿病は1型と2型に分けられ、どちらもインスリンの効果が減ってしまうことで血糖が増える=血糖値が上がる病気です。1型は膵臓…
-
血をサラサラにする薬を使っている人は歯の治療の際に必ず伝える
高齢者の中には、「抗凝固薬」と呼ばれる血をサラサラにするクスリを使っている方もいらっしゃるかと思います。目的は、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、塞栓症の予防などさまざまですが、いずれにしても血管内に血の塊…
-
意外と知らない湿布薬の落とし穴…貼りすぎで胃潰瘍のリスクも
高齢になると、膝や腰、肩などに痛みが出てくることも多いと思います。そんなときの心強い味方というか、まず思いつくのが「湿布薬」でしょう。痛みが何カ所もあるため、一度に何枚も貼っている……なんて方もいら…
-
抗ヒスタミン薬の副作用 眠気と口渇感は「食べる」に悪影響を与える
前回、かゆみ止めとして多く使われる「抗ヒスタミン薬」の副作用についてお話ししました。今回はその副作用がもたらす「食べる」ことへの影響について注目してみます。 抗ヒスタミン薬の副作用によって生…
-
高齢者に多く処方されている「かゆみ止め」にも副作用がある
高齢になると、体にさまざまな変化が起こります。そのひとつに体内水分量の減少があり、主に細胞の中の水分量が減っていきます。細胞の中の水分は脱水になりそうなときの水分の供給源にもなります。それが少なくな…
-
6種類以上のクスリで「ポリファーマーシー」に陥る危険あり
近年、「ポリファーマシー」が注目されるようになってきました。一言でいうと、「たくさんのクスリを使っていて、副作用や相互作用といったクスリによる有害事象を認める状態」です。高齢者の中にはクスリをたくさ…
-
健康食品にはクスリと相性が悪い成分が含まれている可能性も
テレビやインターネットを見ていると、健康食品の宣伝をたくさん見かけます。高齢者の中には、体の不調を自覚したことで健康食品を取り始めたという方もたくさんいらっしゃるでしょう。特に関節や目の問題に効果が…
-
納豆を一粒でも食べてはいけないクスリも…効果がなくなる
クスリの中には食べ物に含まれている成分との間に相互作用があるものも存在します。使っているクスリと相性の良くないものを知らないうちに食べてしまっている、なんてケースもあるかもしれません。そんなことが起…