海外でサウンド再評価 小室哲哉の絶頂と凋落、そして現在
音楽プロデューサー、小室哲哉(58)のサウンドへの再評価の機運が高まっているという。シンセサイザーなどの電子音からなるダンスミュージック「EDM」の世界的な流行を受けたもの。90年代半ばから00年ごろにかけ、小室ファミリーが当時のヒットチャート上位を独占、このジャンルでミリオンヒットを連発したのは、当時を知る世代には記憶に新しいに違いない。
「高音を張り上げる歌声といわゆる打ち込みを多用した演奏、そして転調の効いたメロディーが特徴的でした」とベテラン芸能記者がこう振り返る。
「96年のNHK紅白でしたか、『I’m proud』で初出場した当時の恋人、華原朋美が歌う隣でピアノ演奏し、TBSのレコ大などを揃ってハシゴしていた時の“大名行列”を今も鮮烈に覚えています。移動のたびにボディーガード、レコード会社、テレビ局に芸能プロ、企業関係者らがゾロゾロと従い、行く先々でカメラの放列ができていた。あれほどの勢いは見たことがない。小室の何が新しかったかといえば、裏方だったプロデューサーという立場を前面に打ち出した売り方。つんくのハロプロ、秋元康のAKB48は小室からの系譜をたどります」