近藤真彦の不倫報道で思い出す メリー喜多川副社長の剛腕
「なんですか、あなたは」
次の質問を聞くこともなく4人を車に乗せ、立ち去った。取材そのものよりも取材の仕方がルール違反というのがメリー氏側の言い分だった。
マネジャーの使命のひとつが外敵からタレントを守ること。ストーカー的なファンもいれば、ふいに直撃してくる記者からも時には体を張って守る。普通は男性が現場に付くが、「女性は珍しい」と思っていたのだが、この人物こそジャニーズ王国の「女帝」とまで呼ばれるメリー氏だった。
事務所も大所帯になるに従い、現場に顔を出さなくなったメリー氏だが、いつもその影はあった。近藤の最大のスキャンダルだった中森明菜の自殺未遂。大晦日、金屏風の前で行われた2人揃っての謝罪会見。「マッチの部屋で起こしたこと。迷惑をかけた中森側が出る幕がなくなった」ことから会見を仕切ったのはジャニーズであり、近藤を守り切るための会見だった。
現在、一線を退き名誉会長に就いているが、近藤の不倫でもその影響力がチラつく。「文春」が報じた一報の後は、テレビ・スポーツ紙は一切、報じなかった。1週間後に「無期限謹慎処分」の発表があると、ようやく不倫を報じた。渡部建では週刊誌報道と同時に大々的に連日、報道してきたのが嘘のように揃ってスルー。松本人志に自身の番組で「平等に扱うべき」と、まっとうな意見で批判されたほどだった。