「お年寄りは古典を喜んで聴くけど、これでいいのかなと疑問も」
季節はずれの夏でも、赤穂義士伝をやると聴いてくれます。古典はもともと男性が作ったものですから、出てくる女性は、内助の功で亭主を出世させるような男性の理想像の貞女か、反対に男を殺しちゃうような物凄い毒婦とかで、極端ですよね。時代とズレてるし、現代に通じるテーマも少ない。お年寄りは喜んで聴いてますけど、これでいいのかなと疑問に思います」
茜は赤穂義士伝の「岡野金右衛門・恋の絵図面取り」という演題を、「好き、好き、金右衛門様」というタイトルに変え、現代に通じる女性に変えた。こういう工夫が必要なのだと思う。 (つづく)
(聞き手・吉川潮)