「貧乏ゆすり」は悪癖にあらず 長時間座位の死亡リスク減少

公開日: 更新日:

 貧乏ゆすりには、そうしたさまざまなリスクを減少させる可能性があるのだ。

「足を小刻みに揺らす貧乏ゆすりは、足の筋肉を収縮・弛緩させ、血流を促す行動ともいえます。座ったまま足を動かさないことによって生じる悪影響を解消する働きがあることも考えられます」(辛院長)

 貧乏ゆすりの“効果”については、他にも数多く報告されている。合計2時間半の貧乏ゆすりをしていると、200キロカロリーを消費するという研究がある。これは、世界保健機関(WHO)が肥満予防のために推奨している「1日当たりで余計に消費すべき量」に相当するという。

 中京大学体育学部の湯浅景元教授は、実験によって「貧乏ゆすりを3分間続けると、ふくらはぎの温度が1度上昇する」ことを確かめた。これは、ウオーキングを20分続けるのと同じ効果で、冷え性の対策にもなるという。

 さまざまな病気のリスクを下げるためには、「1時間座り続けたら、いったん立ち上がるだけでも効果がある」(辛院長)というから、意識して貧乏ゆすりをする必要はない。しかし、貧乏ゆすりのクセがある人は、健康のことを考えたら、無理にやめなくてもいいのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動