「貧乏ゆすり」は悪癖にあらず 長時間座位の死亡リスク減少

公開日: 更新日:

 実際、座っている時間が長い人は、糖尿病や心血管疾患の発症リスクを高め、死亡リスクが上昇することが知られている。糖尿病専門医の辛浩基氏(しんクリニック院長)はこう説明する。

「座っている姿勢では、脳などから足の筋肉に送られる電気信号がストップして代謝機能が下がります。それが長時間になれば、肥満につながります。また、長時間座っていることによって動かさない足の筋肉が脂肪化していき、血糖値を下げるインスリンをきちんと利用できなくなってしまう。そうしたことから、2型糖尿病の発症リスクがアップするのです。座っている時間が長い人は、糖尿病発症リスクが91%上昇するという報告もあります」

■ウオーキングと同じ効果

 他にも、長時間座っているとホルモンの分泌に悪影響を及ぼして中性脂肪を燃焼する効率が低下したり、善玉コレステロールを減少させる。血管の機能が低下して血液の循環が悪化し、心臓に負担がかかるなどの悪影響があることもわかっている。米国の研究では、座っている時間が長い人は、あまり座らない人に比べ、心臓発作や脳卒中などの心血管疾患による死亡リスクが18%、がんの発症リスクが13%上昇すると報告されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」