人工関節で完治も “3Dプリンター”で膝痛とオサラバする

公開日: 更新日:

「最も問題なのは、人工膝関節置換術を受けたのに痛みが取れない人、再置換手術を受けなければならない人が出てくることでした。3Dプリンターはこれらの問題を解決できたのです」

 手術前に患者それぞれの立体的なモデルを作って入念なプランニングができるので、医者の経験値を補助し、安全で的確な手術が行える。入院期間は個人差があり数週間となるが、手術翌日から歩行訓練ができ、「手術したことを忘れてしまった」と話す患者が多いという。

 せっかくの技術進歩を生かすには、変形性膝関節症についての誤った認識を改めたい。前出の「末期」症状で、どんな手を打っても痛みが解消されないようなら、「そのうち良くなるかもしれない」と考えるのはやめるべきだという。

「残念ながら、膝関節は元には戻らない。損傷が進むほど治療は大掛かりになり、術後の状態にも制限が出る。適切な診断を受け、適切な時期に、手術を考えたほうがいいと思います」

 また、人工膝関節は複数のメーカーから出ており、30近く種類がある。膝軟骨の状態に応じて選べば、術後の快適な生活につながる。人工膝関節について選択肢を提示してくれる医療機関を選んだほうがいい。

 3Dプリンターを使った手法を取り入れる医療機関は増えている。まずは、それを探すところから始めるのもいい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」