更年期女性の1割が発症 微小血管狭心症のリスクを知る
発症の間隔が長いのもこの病気の特徴だ。1年に1回、あるいは3カ月に1度程度の割合で起こるケースが多い。
厄介なことにこの微小血管狭心症は、一般的な病院での検査では「異常なし」で済まされることが多い。
「胸の痛みがあれば、医師はまずは狭心症を疑います。運動負荷による心電図検査、24時間観察するホルター心電図検査、冠動脈CT検査などを行います。そして最終診断として、カテーテルという細い管を冠血管内に入れて、造影剤で冠動脈の狭さや痙攣の有無を確認します」
しかし、これだけでは微小血管狭心症は判断できないことがある。似たような症状を持つ病気に不整脈、胃や腸などの消化器疾患、心身症などがあり、別の病名を告げられ、治療しても症状が治まらないケースも多い。実はこの病気、かつては“シンドロームX”といわれ、病院で検査をしても異常が見つからず病名も診断されなかった。検査で特に異常が見られないが胸の痛みは確実にある。ならば、ということで付けられた除外診断的な病名なのだ。
■閉経前のリスクが高い