著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

なぜだ? 点眼しただけなのに苦味を感じる目薬がある理由

公開日: 更新日:

 副作用ではないものの、薬の特性によって、患者さんが驚いてしまうような反応が起こる薬があります。「苦味のある目薬」もそのひとつです。薬が苦いのは当たり前だろうと思うかもしれませんが、飲んで苦いのではなく、点眼して苦味を感じるため、知らない患者さんはびっくりしてしまうケースがあるのです。

「ムコスタ点眼液」(一般名:レバミピド)はドライアイ治療用の点眼薬としては比較的新しい薬です。胃粘膜の修復・保護作用があることから、一般的にムコスタ錠は胃薬として用いられています。鎮痛薬が処方される際に一緒に出されたりもするので、馴染みがある人も多いのではないでしょうか。ムコスタ点眼液は、このような粘膜保護作用と保水作用のある点眼液として、ドライアイ治療に用いられているのです。

■目頭を押さえて下を向く

 点眼薬なので口に入れるわけではないのですが、とにかく苦いのがムコスタ点眼薬の特徴です。点眼すると薬液が鼻涙管を通ってのどに入り、成分そのものの苦味を感じるのです。ムコスタは飲み薬でもあるので、飲むこと自体は問題ありません。ただ、点眼しただけで苦味を感じることには違和感がある患者さんも少なくないのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメンテーター「早口すぎて何を言っているのか聞き取れない」ワースト5はこの人たちだ

  2. 2

    巨人が決められないバント、出ない適時打の八方ふさがり

  3. 3

    魔性の女に翻弄された真田広之と手塚理美の離婚

  4. 4

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7

    悠仁さまは東大志望でも…一般受験生が選ぶなら"定評ある"トンボ研究の大学は?

  3. 8

    高市早苗氏の猛追に旧統一教会が見え隠れ…熱心な信者がXで「サナエ一択」を大拡散

  4. 9

    葉月里緒奈47歳“魔性の女”の現在地 セレブ生活の投稿が性に合っている?

  5. 10

    小泉進次郎氏のトンチンカンが止まらない!「大学に行くのがすべてではない」「改憲はファストパス」まで飛び出す始末