うがい・手洗い・マスクは役立たず 確実な肺炎予防法3つ
高齢者の肺炎は、認知症、足腰の衰え、糖尿病悪化、心血管疾患、脳卒中のリスクを上げることも研究で明らかだ。
予防はできるのか?
「うがい、手洗い、マスクが励行されていますが、うがいはほとんど役に立ちません。手洗いは感染率を下げるものの完全に防げない。マスクも防御効果はほぼゼロ。間違いなく効果があるのは、歯磨きなどで口の中をきれいにする口腔ケアです。禁煙も有効です」
また、内藤教授が強く推すのは肺炎球菌ワクチンの予防接種だ。実は平成26年10月1日から、ある条件に該当する高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期予防接種が行われている。
今年度の対象者は、「平成30年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる」「今まで肺炎球菌ワクチンを摂取したことがない」の条件に該当する人で、公費助成が受けられる。この制度は来年3月で終了予定だ。
「該当しない人、また、該当しても制度終了以降は、自費になります。医療機関によって違いますが、5000円から1万円。現在ある肺炎球菌ワクチンは年々効果が薄れるので、5年ごとに接種するのが理想。私の患者には、2回、3回と予防接種を受けている人もいます」(内藤教授)