著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

職業が性格を反映?スピード違反しやすいのは何科の医師か

公開日: 更新日:

 米国では、自動車でスピード違反をした場合、人種や年齢、性別など個人的な要因によって、警察官の態度に変化が見られるそうです。また、一般的に自動車の運転行動はドライバーの性格傾向や職業特性が関係していると考えられています。

 医師はさまざまな専門分野を有する職業といえますが、専門分野(診療科)の選択と個人の性格には関連性があると考える人もいるそうです。そんな中、医師の専門分野とスピード違反の関連について検討した研究論文が、英国医師会誌の2019年クリスマス特集号に掲載されました。

 この研究では、04年から17年の間にスピード違反の切符を発行された医師5372人(平均48・9歳、女性16・9%)と医師ではない1万9639人が対象となりました。研究参加者に対して制限速度よりも時速20マイル(約32キロ)を超えるスピード違反、高級車(アウディ、BMW、キャデラック、フェラーリ、ジャガー、レクサスなど)の所有状況、スピード違反切符の免除経験が調査されています。

 解析の結果、時速20マイルを超えるスピード違反で罰金を科せられるリスクが最も高かった医師は精神科医でした。麻酔科医と比較すると1・5倍多いという結果です。また、スピード違反の切符を発行された医師のうち、高級車を保有していた割合が最も多かったのは循環器科医で40・9%でした。他方で、救急医、家庭医、小児科医、一般外科医、精神科医では保有割合が少ないという結果でした。

 スピード違反に対する警察官の寛大さは医師の専門分野とは関係なく、また医師と非医師でも差は認められませんでした。ただ、本研究は米国フロリダ州の調査なので、運転文化の異なる他の地域でも同様の結果が得られるかは分かりません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動