放っておくと命に関わることも…鼠径ヘルニア最新手術事情

公開日: 更新日:

女性には使えない男性独自の術式

 鼠径ヘルニアにかかりやすいのは主に40代以上の男性。お腹に力のかかる仕事や立ち仕事をしている人、例えば、宅配便や引っ越しの仕事をしている人や、美容師、理容師らに多い。BMIにして25以上、身長170センチなら72キロ以上の肥満の人も内臓脂肪がお腹に圧力をかけるために要注意だ。また、便秘気味の人はいきんで便をする習慣があり、お腹に圧力がかかるので鼠径ヘルニアが目立つそうだ。女性は比較的少ないという。

 大人の鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、薬もない。手術による治療が唯一の根治法だ。ヘルニアバンド(脱腸帯)を使う人もいるが、単に脱腸を外から押さえ込むことで、一時的に鼠径ヘルニアの症状を軽くしているだけのその場しのぎであり、治すことはできない。むしろ、ヘルニアバンドの圧迫により、皮膚障害や内臓の損傷を引き起こす可能性がある。

 同院が採用した「オンステップ法」はポルトガルの医師が考案した術式で、日本では2016年末から導入が進んでいるという。その中心的な存在が柳院長で、2年間で345例を経験したそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ