放っておくと命に関わることも…鼠径ヘルニア最新手術事情

公開日: 更新日:

 鼠径ヘルニアとは、いわゆる脱腸のこと。足の付け根の辺り(鼠径部)で筋膜が薄くなっている部分から、腸などの内臓が腹腔外に飛び出してしまった状態をいう。人に見せたくない場所の疾患だけに、恥ずかしさもあってなかなか病院を受診しない人が多い。

「歩くことも困難なほど鼠径部が膨らんで、どうしてここまで放っておいたのかと思う患者さんもおられます。しかも、手術となると長期間、仕事を休まなければいけないと思い込んでいて、それも病院を敬遠する理由になっています。しかし、それは思い込みに過ぎません。鼠径ヘルニアの手術は日帰りでも可能です。だから鼠径部が膨らんできたら、ためらわずに外科を受診することです」

 こう言うのは、「東京デイサージェリークリニック」(東京・日本橋)の柳健院長だ。東京駅に至近の同院では、「オンステップ法」という新たな鼠径ヘルニアの手術法を取り入れているという。

「鼠径部には、鼠径管という生まれる前にお腹の中にある睾丸が下りてくる筋道があるのですが、加齢と共にそれが広がり、腹膜が中身の腸と共に袋状に飛び出してくる。これが鼠径ヘルニアです。放置しておくと、内容物が元に戻らない、鼠径ヘルニア嵌頓という状態に移行して、腸閉塞や腹膜炎を起こして命に関わる事態になることもあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由