簡単に切ってはいけない「盲腸」 食中毒と違って痛みが移動

公開日: 更新日:

梅雨の晴れ間が要注意

 痛ったったた──。突然わき腹が痛くなる盲腸。自身に経験がなくても周りに盲腸を発症、脂汗を流して苦しみ姿を見たり、聞いたりしたことがある人も多いのではないか。日本人の15人に1人が一生のうち一度は経験するというが、昔は盲腸は不要な臓器だから痛みが出れば手術で切るのが当たり前だった。しかし、いまは違う。人の健康にかかわる大事な臓器であることがわかってきたからだ。盲腸とはどんな病気なのか? 「弘邦医院」(東京・葛西)の林雅之院長に聞いた。

「盲腸は本来大腸の一部を指す言葉で、病気の名前ではありません。盲腸とは、小腸と大腸のつなぎめにある袋状の部分を指します。その盲腸から飛び出している5㌢ほどの管が虫垂で、その管が細菌感染などにより痛むのです。ですから盲腸は正式には虫垂炎と言われるのです」

 虫垂は長い間、その役割がわからなかったため、不要な臓器と考えられてきた。進化の過程で機能が失われた瘢痕器官と考えられてきたのだ。ところが最近はその役割がわかってきて、簡単に切除してはいけない臓器だとの見方が広がっているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘