「夏便秘」はオリーブオイルがけキウイ 1日1個で乗り越える
さらに、暑くて不快指数が高まり、夜に熟睡できない……。こういった精神的・身体的ストレスも、腸の働きを低下させる。つまり夏は、便秘に至りやすい条件がいくつも重なっているのだ。
最近は、便秘は寿命にも関係しているという報告もある。20歳以上の米国人3933例を消化器症状評価アンケートを用いて15年間追跡調査した結果では、便秘症あり622例は、便秘症なし3311例に対して、明らかに寿命が短かった。
■食物繊維の取り過ぎはかえって便秘を招く
では、対策として何が有効か? まず覚えておきたいのが、安易に市販の下剤を使わないこと。大腸の粘膜を刺激し蠕動運動を強制的に起こして排便を促す刺激性下剤が多く、長期的に使っていると蠕動運動の働きが弱くなり、薬の量を増やさないと便意を覚えなかったり、便意そのものがなくなる。
「便秘対策で重要なのは食事です。中でも積極的に取ってほしいのは水溶性食物繊維です」
「食物繊維=便秘にいい」というイメージがあるが、食物繊維ならなんでもたくさん取ればいいわけではない。前述の通り、食物繊維には水溶性と不溶性があるが、便を軟らかくして排出しやすくする水溶性に対し不溶性は取りすぎると便の“かさ”が大きくなり過ぎる。便秘の人は蠕動運動の機能が低下しているため、便がスムーズに進まなくなり、便秘が悪化する恐れがある。