しびれ好きを魅了する青花椒…一気に食べたらまさかの展開
虫(食用昆虫)以外はなんでもよく食べよく飲む記者だが、ある経験をして以来、食べ過ぎに注意しているものがある。それは、青花椒。
花椒は耳にしたことがあるのではないか? 麻婆豆腐などに使われているビリビリしびれる中国の香辛料だが、一般的に売られているのが赤い花椒(赤花椒)。青花椒は実が青いうちに収穫されたもので、香りが爽やかなのが特徴だ。
人気の四川料理店に行った時のことだ。その日は、新鮮な青花椒が手に入ったとのことで、花椒を実ごと料理に使っていた。辛いもの、しびれものに目がない記者は、「せっかくだし、つまみにしようっと」と青花椒を大量に皿に取った。
房に実がついているその姿はブドウのミニチュア版のようで、実にかわいらしい。がばっと箸でつかんで口に入れ噛んだところ……。
「うっ!」
急に呼吸困難に。空気がわずかしか入ってこず、言葉も発せられない。同テーブルを囲む友人たちが酔っぱらって爆笑している最中、誰にも助けを求められず、本当にこのまま死ぬかと思った。まともに呼吸ができるようになったのは、何分後だったろうか……。あとで友人たちに聞くと、「苦しんでいるなんて全く気づかなかった」。
ネットで「山椒」「呼吸困難」で検索すると、似たような体験がヒットした。日本の山椒と中国の花椒は同属異種なので、青花椒で呼吸困難が起こることがよくあるのかどうかは分からないが、今は青花椒は香りやしびれを楽しむだけで、つまみには決してしないようにしている。(和)