頭の違和感 軽いくも膜下出血は医師も見分けられない?
保険適用なら3割負担でも1万円以内で受けられます。もちろん、日頃から1~2年に1回は脳ドックを受けて、ご自分の脳の状態を確認しておくことが将来の脳卒中の予防につながります。
一般的に頭痛で診察に来られる患者さんに最も多いのが「筋緊張型頭痛」と呼ばれるタイプ。側頭筋の緊張などが原因で、こめかみが締め付けられるような痛みを訴えられます。ストレスや疲労、寝不足、気候の変化、肩凝りなどがきっかけになります。体質もありますので、完全に症状をゼロにすることはできませんが、適度な運動、質の高い睡眠と休養を工夫してもらい、日常生活に支障をきたす場合は、鎮痛剤等で緩和させる治療が必要です。
くも膜下出血や脳動脈解離などの重篤な病気と鑑別を要するのが「後頭神経痛」。耳の後ろの後頭部に強い痛みを訴えられます。急激に痛むので、救急車で駆け付ける人もいます。気温が下がる朝方や寒くなってきた今の時季に増えます。鎮痛剤が効かないほどの痛みの場合、神経ブロックといって後頭部に麻酔薬を注射する治療を行います。
最も厄介なのは「片頭痛」ですね。体質や遺伝によるものが大きく、ストレスや飲酒、寝不足を契機に起こります。一般的には子育て世代の女性が多い印象がありますが、受験など強いストレスで発症する小中学生も増えています。片頭痛は通常の鎮痛剤では効果が乏しい場合がほとんどですので、専用の内服薬が必要で、かつ薬を飲むタイミングが重要になります。慢性的な頭痛の場合、内服薬は病院で処方してもらうことをお勧めします。