著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

5年間における死亡率を比較 運動をしても長生きできない?

公開日: 更新日:

 適度な運動健康に良いイメージがあると思います。過去に報告された論文でも、運動習慣のある人では、そうでない人に比べて、健康で長生きする可能性が示されています。

 しかし、運動が継続的に行えるような人は、そうでない人に比べて、もともと健康状態が良好であると考えられ、必ずしも運動そのものが長生きをもたらしているとは言えません。運動をする人と運動をしない人で、運動以外の生活習慣や健康状態がほぼ同等でなければ適切な比較は難しいのです。

 2020年10月7日付の英国医師会誌に、運動が死亡率を低下させるかどうかを検証した研究論文が掲載されました。この研究は、運動をさせる人と、そうでない人の生活習慣や健康状態がほぼ同等となるような手法で行われました。具体的には、高齢者1567人(平均72・8歳)を対象に、週2回、強めの運動をさせるグループ(400人)、中等度の運動をさせるグループ(387人)、運動に関する推奨事項(ガイドライン)に従うよう助言したグループ(780人)の3つの集団にランダム(でたらめ)に振り分け、死亡率が比較されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態

  3. 3

    高市総裁「首相指名」に漂う不安…自民党内は“厭戦ムード”も燻る火種、飛び交う「怪文書」の中身

  4. 4

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    高市自民、公明からの三行半で早くも本性露呈…「やられたら秒でやり返す」「イキらなきゃ負け」のオラオラ体質

  2. 7

    出来たとしても高市政権は短命…誰も見通せない激動政局の行方を徹底分析(前編)

  3. 8

    佐川宣寿元理財局長のメール開示「遺族と話し合う」…森友文書で加藤財務大臣が明言

  4. 9

    進次郎氏落選もダメージなし? 妻・滝川クリステルが目指した「幸せ家庭生活」と耳にしていた夫の実力

  5. 10

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか