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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

テキサス州の人工妊娠中絶事実上の全面禁止に全米が大論争

公開日: 更新日:

 テキサス州で人工妊娠中絶の事実上の全面禁止となる厳しい法律が成立し、全米で大論争となっています。

「ハートビート法」と呼ばれる法律は胎児の心音が探知できた場合、つまり妊娠約6週間以降の中絶が違法となるものです。多くの女性はこの時期に妊娠を自覚できないこと、さらにレイプやインセストによる妊娠も含まれることで事実上の全面禁止と考えられています。これまでで最も厳しいだけでなく、「州民なら誰でも施術した医師や施設のスタッフを訴えることができる」という、州民が州民を取り締まる仕組みにも驚きの声が上がっています。

 中絶反対派は「生まれてこられるはずの赤ちゃんを守るのは社会の役目」とこの法律を歓迎する一方で、中絶賛成派は「女性の人生や健康を傷つけるもの」と反発を強めています。

 アメリカでは、人工妊娠中絶は1973年に連邦最高裁で合法とされて以降、反対の保守派と賛成のリベラル派との間で常に政治案件とされてきましたが、21世紀に入ると徐々に形骸化していきました。ところが2016年の大統領選でトランプ氏が罰則を含む厳しい中絶禁止法を公約したことで追い風に乗り、共和党が優勢な12州で中絶や避妊を制限する法律が成立して、政治的分断の大きな要因となっています。

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