「マスク熱中症」を防ぐ正しい使い方 気温上昇でトラブル増加
体に熱がたまって起こる熱中症は、目まい、吐き気、頭痛、けいれん、意識障害などさまざまな症状が表れる。重症度はⅠ度~Ⅲ度に分類され、Ⅱ度=中等度以上になると頭痛が起こる。
「脳が温まった状態が続くと、脳の細胞が熱で傷害されて炎症が起こります。すると、損傷を受けた細胞からプロスタグランジンという痛みを引き起こす生理活性物質が生成され、頭痛が表れるのです。頭痛はいわば脳の防御アラームですから、早急に脳を冷やす必要があります。放置していると重度の熱中症につながってしまいます」(梶本修身氏)
■通気性を考慮して2タイプ併用も
脳を冷やすためには、やはり定期的に鼻から冷えた空気を取り込むことが大切になる。どこに行くにもマスクを着けっ放しにしていると、冷えた空気を吸い込めない。熱中症を防ぐためには臨機応変にマスクを使い分けるのも一案だ。
今はほとんどの人が不織布マスクを装着している。ただ、不織布マスクはウイルス感染を防ぐ一定の効果が認められている分、通気性が良いとはいえない。その点、ウレタンマスクは比較的通気性がいい。ウイルス防御効果はないといわれているが、大きな飛沫をまき散らさない効果は期待できる。