著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

コロナ死亡数はどうやって決まるのか? 医療情報学教授が特別寄稿

公開日: 更新日:

 またマサチューセッツ州では、昨年まで60日以内としていたが、連邦政府などの要請もあり今年から30日に短縮し、過去に遡って集計し直した。その結果、死亡数が約3700人も減ったという。

 一方、イギリスでは日数のほかに、医師の死亡診断書に基づく集計も行っている。

 死亡診断書には、死亡にもっとも関与した疾病(主たる死因)と、死亡に大きくは関与していないが、健康状態に影響を与えた基礎疾患など(関連死因)が記載される。昨年末時点で、イングランドとウェールズのコロナ死は約14万人だった。これは、コロナが主たる死因とされた人数である。

 ところが死亡診断書の中には、死因としてコロナだけが書かれており、関連死因がないものが約1万7000件あった。それを誤解あるいは曲解して、「本当はコロナで亡くなったのは1万7000人に過ぎなかった」とSNSに投稿したグループがあり、それが瞬く間にネット上に拡散してしまった。

 イギリス政府はコロナの死者数を大幅に水増ししていると、大炎上したのである。しかも同様の書き込みが、フランスやオランダにも飛び火するなど、ちょっとした騒動に発展した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    高市自維政権で進む病人・弱者切り捨て…医療費削減ありき「病床11万床潰し」すでに3党合意の非情

  4. 4

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 7

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 10

    まだ無名の「アマNo.1サウスポー」評価爆上がり!23日ドラフト「外れ1位」なら大争奪戦も…