著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

コロナ死亡数はどうやって決まるのか? 医療情報学教授が特別寄稿

公開日: 更新日:

■日本での2020年の確定数は3466人

 日本では、コロナが死亡に関与したと考えられる場合(具体的にはPCR検査でコロナ陽性が確認された場合)、それが主たる死因であるかどうかにかかわらず、コロナ死として届け出ることになっている。簡単に言えば、PCR検査で陽性だったら全員コロナ死だ。かなり乱暴だが、厚生労働省としては、これはあくまでも概数であって、あとで死亡診断書をもとに死因を確定するとしている。現時点で確定しているのは2020年の数字である。ところが人口動態調査(2020年)によれば、コロナ死の概数も確定数も3466人となっている。本当に死亡診断書を精査したのだろうか。

 ちなみに私は以前、ある年のあるがんの死亡数が、例年の10倍以上になっていることを見つけ、厚生労働省に「間違いではないか」と問い合わせたことがあった。

 しかし厚生労働省の担当者は、「それは確定値であるから、いまさら確認も修正もしない。その数字をそのまま使うか、使わないかはそちらの自由」と言われ、まったく取り合ってもらえなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」