歯周病を悪化させる「歯石」は徹底的に取り除いたほうがいい
「歯石は徹底的に除去したほうがいいと考えます。歯石除去は歯周病の予防と治療に欠かせない処置だからです。歯石には、①歯に付着していて目視できる白い歯石と、②歯周ポケットの中に付着して隠れている黒い歯石があります。いずれも歯ブラシでは取り除けないので、歯科医院で専用の器具を使って取り除かなければなりません」
■歯茎を切開して取り除くケースも
歯石除去には主に2つの方法がある。①「SRP」(スケーリング/ルートプレーニング)と呼ばれる方法と、②「フラップ手術」といわれる外科手術だ。
①SRPは「スケーラー」と呼ばれる器具を使用して、歯に付着している歯石や、歯の表面のバイオフィルム(微生物の集合体)を除去する。スケーラーには超音波スケーラーや手用スケーラーなどさまざまな種類があり、歯石の付き具合によって使い分けられる。
歯周病が進行すると、歯周ポケット奥の歯根に黒い歯石が付着するなどして歯周病菌に汚染される。そうした歯周ポケットの奥深くの歯石を特殊な器具で削り取り、汚染された部分を除去して歯根の表面を滑らかにする。