心身の健康を害する「VDT症候群」から子供を守りたい…スマホやパソコンが要因に
子供のスマホやパソコン(VDT)の使用が当たり前になり、わが子の目の健康が気になる親は多いだろう。
近年、長時間ディスプレーを見続ける習慣によって、まぶしさや見えづらさ、肩こり、イライラといった心身の不調が生じる「VDT症候群」が疑われる児童が増加しているという。「ひの眼科・皮フ科」院長の日野翔太氏に聞いた。
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眼球の表面には角膜があり、傷つかないよう涙液によって保護されている。ところが画面を凝視する時間が長いと、通常1分間に約30回行っているまばたきの回数が3分の1から4分の1にまで減少。眼球が乾燥して痛みが生じるドライアイを引き起こす。
「涙の量が不十分で質が悪くなると、角膜の表面を覆う涙の層の厚さが一定ではなくなります。すると目に入る光が散乱してピントが合わなくなり、まぶしさや見えづらさのほか、ピントを調節しようと無意識に目や体に力が入って肩こりや腰痛、イライラといった全身の不調を招くのです」
さらに、液晶モニターから放射されるブルーライトには、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑える作用がある。不眠で自律神経が乱れると、食欲の異常(過食、食欲減退)、胃腸障害、抑うつや不安障害につながる危険もあるというから注意したい。