「心不全」は高血圧や糖尿病の薬で治す時代になってきた

公開日: 更新日:

「現在、心不全そのものを完全に治す治療はありません。原因になっている疾患を管理したうえで、肺などの内臓に血液がたまるうっ血を改善することと、心臓からの血液駆出量を保持して末梢循環を良くすることが大事なので、塩分や水分の摂取を制限する『生活管理』や、心機能を改善させて心不全症状を軽減する『薬物治療』が中心になります。とはいえ、いまは心不全に使われる薬がかなり進歩していて、入院の回数を減らし、生命予後を延ばす効果があることもわかっています」

 かつて心不全の薬物治療では、心臓の収縮力を高めるアドレナリンやジギタリスなどの「強心薬」や、うっ血を取り除いて心臓の負担を減らす「利尿薬」が使用されていた。しかし、いずれも一時しのぎで長期的な効果はないうえ、利尿薬には腎機能を低下させるリスクもある。

■さまざまな作用機序の薬が続々と登場

「それが近年、さまざまな作用機序を持った治療薬が登場し、心不全の標準治療として確立されてきています。交感神経を抑えて心臓の動きを休めながら機能を回復させる作用がある『β遮断薬』、血圧を上げ心不全を増悪させる神経体液性因子レニン・アンジオテンシン系の働きを抑えて心臓を保護する『アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬』や『アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)』、アルドステロンというホルモンの働きを抑制して水分を体外に排出し血圧を下げる『ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬』といった薬が使われます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「丸亀製麺」のトリドールが過去最高益から一転、減益に見舞われた背景

  2. 2

    「24時間テレビ」出演者ギャラ、視聴率目当ての偽善、CM荒稼ぎ…毎年非難ゴウゴウの“内実”に迫る

  3. 3

    「24時間マラソン」満身創痍の星野真里が完走も…募金額46%減&ゴール直前の乱入騒動に非難の嵐

  4. 4

    24時間マラソン完走後にSNSで“陰謀論”が拡散 星野真里に上がった「車移動説」のお粗末

  5. 5

    福井県に「大雨特別警報」が出る中での24時間テレビに意義はあったか? 識者は「災害時には災害情報を」と指摘

  1. 6

    巨人・阿部前監督「9月復帰」情報の真偽…読売グループ内には同情論も、懸案は…?

  2. 7

    サンドウィッチマン伊達で“黄色信号”再点灯…芸能界から「ぽっちゃりキャラ」が消える日

  3. 8

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 9

    北島三郎(4)「毎日が目標です。後ろへは戻れない」 地元・八王子のイベントで生涯現役宣言

  5. 10

    つんく♂の妻を演じる北川景子は寄付金着服問題がくすぶる「24時間テレビ」を救えるか?