オンラインで認知症の予防情報を発信 既存の対策とどう違う?
WHOが発表する12項目の認知症予防をもとにしたプログラムを実践する場として、東京・四谷に「健脳カフェ」を開設したのは2021年。運動、栄養、社会交流、ゲームなどを行うとともに、生活改善のアドバイスや認知症に関する相談など、幅広い予防活動を行っています。
これを四谷の場所だけで終わらせず、ネットでつないで全国に予防活動を広げたい。本屋でもデパートでも、店舗を設けお客さんに出向いてもらい販売する時代は終わり、今やネットで多様性のあるサービスを行う時代ですからね。認知症の予防活動だって同じなわけです。
そこで22年11月に、健脳カフェのオンライン版を開設。認知症にならない・進ませないための情報やプログラムを配信しています。
実は、認知症予防や早期発見を掲げ、さまざまな取り組みを行っている自治体は、すでにいくつかあります。国立長寿医療研究センターの「自治体における認知症の『予防』に資する取組事例集」では、そんな自治体を紹介しています。
例えば、北海道函館市。人口25万2647人のこの市は、高齢化率が35.7%。「高齢者が何歳になっても元気で活動的な生活を送ること」を支援するため、民間のフィットネス事業者や音楽教室などに委託し、介護予防教室を開いています。場所は、市内のフィットネスクラブや公共施設などで、住民の参加状況は、1回当たり10~30人程度。