糖尿病患者の「目の中」はどうなってしまうのか…血管のこぶ、網膜の出血やむくみ
「糖尿病の人の眼圧は通常の人より高く、視神経にダメージを与えやすい。眼圧は房水と呼ばれる目の中を循環する液体の産生と排出のバランスによって決まります。糖尿病の人はそうでない人に比べて眼圧が高いとされています」
日本でも茨城県筑西市在住で眼科手術歴のない40歳以上の男女6786人を対象にした研究では734人が糖尿病で、その人たちとそうでない人たちの眼圧の平均はそれぞれ、14.4㎜Hgと13.9㎜Hgで統計学的有意に眼圧が高かったという。さらに増殖性糖尿病網膜症では房水の排出路が新生血管でふさがれる血管新生緑内障がみられる。その予後は非常に悪くて、手術でもステントと呼ばれる特殊な器具の移植なども必要になる。
ちなみに喫煙はこうした目の病気の発症リスクをさらに高めるとされる。目は非常に繊細な臓器で、ニコチンによる血管収縮や酸素・栄養不足の影響を受けやすいからだ。
糖尿病の喫煙者はとくに目の管理には注意することだ。