急増する1型糖尿病…なぜ、子供や若者に増えているのか?

公開日: 更新日:

 気になるのは同時に子供や若者の1型糖尿病の増加も報告されたこと。年間発生頻度はそれぞれ、191例、193例、231例、262例とやはりパンデミック中に増加した。

「1型糖尿病は、生活習慣病の一種である2型糖尿病とは性質がまったく異なる糖尿病です。本来、外敵から身を守るために働くはずの免疫が、間違ってインスリンを分泌する膵臓のβ細胞を破壊することで発症します。子供や若者に多く、発症のピークは思春期だといわれています」

■ウイルス感染により関連する遺伝子の働きが変化するのではとの見方も

 発症には地域差があり、日本を含めたアジアは北欧を含む欧州の20分の1ほど。

 1型糖尿病は特定の遺伝子と関連するとの見方がある。

「1型糖尿病は通常は遺伝しませんが、特定の遺伝子を持つ人は家庭内発症が認められています。また、1型糖尿病の発症とウイルス感染との関連を示す報告も数多い。たとえば、エンテロウイルス、ムンプス、麻疹、サイトメガロウイルス、レトロウイルスなどの感染が引き金になってインスリンを産出する膵臓のβ細胞の死を誘発して発症したことが報告されています。なぜ、地域差があるのかはハッキリしていません。ただ、これらの感染症に強い人と弱い人がいて、その違いは1型糖尿病に関連する遺伝子の働きにあり、感染により、それらが変化するからではないか、との見方もあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース