【毒蛇咬傷】噛まれてもほとんど症状が出ない人がいる
抗毒素による治療は、体内に入った毒素を中和するものなのですが、組織に結合した毒素は中和しにくいといわれています。そのため、噛まれた後できるだけ早く投与することが効果的とされています。
毒蛇に噛まれて毒素が注入された場合、一般的には急速な腫脹(しゅちょう)の広がりなどが見られるのですが、中にはほとんど症状がない患者さんもいます。これには理由があります。蛇に噛まれて毒が入ることを「Wet bite」、噛まれても毒が入らなかったときを「Dry bite」と呼びます。毒蛇は一度毒を出すと元通りになるまで14日かかるという報告があり、噛まれても20%程度がDry biteになるといわれているのです。
蛇に噛まれた場合、その蛇が毒蛇かどうかを確認するためにもスマートフォンなどで写真を撮っておきたいところです。パニック状態でなかなか難しいとは思うのですが、その画像がその後の治療に大きく影響する可能性があります。