著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

陸上競技選手の成績のピークは27歳…東京五輪までの7大会を分析

公開日: 更新日:

 オリンピックは4年に1回しか開催されないため、競技選手が大会に出場する機会は限られています。実際、競技選手の約7割は1回のオリンピックにしか出場できず、2回以上オリンピックに出場した競技選手は8%に過ぎません。

 当然ながら、競技選手の身体能力や競技成績は加齢とともに低下します。

 そのため、競技選手の身体能力と年齢の関係を理解することは、選手の育成方法や競技成績を最大化するために役立つ可能性があります。

 そのような中、陸上競技選手の年齢と競技成績の関連性を検討した研究論文が、統計データに関する専門誌「Significance」の2024年7月号に掲載されました。

 この研究では、1996年のアトランタ五輪から、2021年の東京五輪まで、7回の大会に出場したすべての陸上競技選手を分析対象としています。陸上競技選手のキャリアにおいて、最高の競技成績を記録した時期と、選手の年齢について統計解析が実施されました。

 解析の結果、最高の競技成績を記録した競技選手の年齢は、中央値で27歳でした。オリンピックに参加した競技選手の平均年齢も27歳であり、この年齢は開催が1年延期された東京オリンピックを除けば、25年間にわたり一定でした。つまり、陸上競技選手が最高の競技成績を発揮する年齢は、オリンピックに出場した年齢とほぼ一致することを意味します。

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