著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

発熱とふるえの原因は納豆だった? 納豆菌による菌血症の症例報告 日本国内で5例目

公開日: 更新日:

 血液は免疫機能の働きによって無菌状態に保たれています。しかし、無菌状態であるはずの血液から細菌が見つかることもあります。このような状態は菌血症と呼ばれ、発熱や悪寒(寒けとふるえ)などの症状を引き起こします。

 血液に侵入した細菌が、免疫機能を上回る増殖力を有している場合には、体中に炎症反応が発生することもあります。このような状態は敗血症と呼ばれ、病状が進行すると死に至ることも少なくありません。そのような中、極めて珍しい菌血症の症例が、感染症例に関する学術誌に2024年1月14日付で掲載されました。

 報告された症例は53歳の日本人女性です。菌血症を発症する3カ月ほど前から切れ痔(肛門付近の皮膚が裂けてしまった状態)の治療を行っていました。ところが、切れ痔の状態が悪化し、肛門付近の皮膚から出血が発生しています。

 出血から2日後に、発熱と悪寒の症状が現れ、医療機関で血液検査が行われました。初回の検査で菌血症と診断されたものの、原因細菌の詳しい調査は行われませんでした。ところが、再び行われた血液検査でも菌血症を認めたため、血液中から検出された細菌の特定が行われました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い