【柿】「肺」に潤いを与える働きで気管支トラブルを撃退
空気が乾燥する秋から冬は、喉や鼻のトラブルが起きやすい季節です。長引く咳だけでなく、鼻詰まりまであってつらい……。そんなときは、「副鼻腔気管支症候群」かもしれません。上気道と下気道の両方に炎症が起こる疾患です。
上気道の炎症性疾患として、まず「慢性副鼻腔炎」に伴う症状が現れます。鼻詰まり、粘り気のある鼻汁、鼻汁が鼻の奥から喉側に落ち込む「後鼻漏」などが挙げられます。また、下気道の炎症性疾患としては、「慢性気管支炎」や、何らかの原因によって気道が感染ないし炎症を繰り返して拡張する「気管支拡張症」などがあります。痰がからんだ咳、喉の違和感、微熱などの症状が現れます。
副鼻腔気管支症候群はこれらの症状が同時に見られるうえ、痰の絡む咳が長期間続くのも大きな特徴です。
シニアにとっては、咳は体力低下の大きな原因になります。また、鼻詰まりは食欲不振や頭痛などの症状も引き起こしがち。早めに改善して、生活の質を下げないようにしたいものです。
中医学においても秋は最も呼吸器系のトラブルが起きやすい季節とされています。呼吸器系をつかさどる臓器「肺」の働きが低下しやすいのです。