大雪の後は要注意!「積雪は大地震の引き金になるリスク」と専門家が警告
本州の南を進む「南岸低気圧」の影響で、6日夜にかけて関東などの太平洋側で大雪が降っている。この年末年始はラニーニャの影響で、大寒波が襲来。極端な気圧や気温の変化は地盤にも負荷を与え、大地震の引き金になるとされ、因果関係をまとめた論文が国内外に存在しているのだ。
たとえば、2017年に米国カリフォルニア大学バークレー校バークレー研究所クリストファー・Wジョンソン氏らが学術誌「サイエンス」で発表した論文によると、地震は「季節性荷重」が活断層に影響するという。過去9年間の地震記録とGPSデータを組み合わせた解析によって、冬の間に蓄積する雪や水が地殻を変形させると結論付けている。
国内でも、三重大学生物資源学部の地球環境気象学研究室(立花義裕教授)の学生が、「気象は地震を誘発するか?」というリポートを出している。統計解析によれば、過去に三陸沖で発生した地震は発生前に気圧が急激に低下し、1994年に起こった「三陸はるか沖地震」に繋がったという。
また、3.11地震では、余震が多い時ほど太平洋プレート西部が高気圧傾向にあったとし、〈急激な気圧変動による地殻への引き、押しが、地震発生の最後のトリガーになった可能性〉を指摘している。