今さら聞けない…大雨・ゲリラ豪雨・台風での避難の仕方と「6つの疑問」
最終的に大切なのはコミュニケーション
⑤タワマン住人は「在宅避難」が原則?
高層マンションが林立する東京・港区では「高層マンション震災対策ハンドブック」で、タワマン住人の在宅避難を原則としている。ハンドブックには〈避難所では、トイレ、プライバシー、健康管理や衛生面の問題がある〉とマイナス面を指摘し、マンション住人の助け合いで乗り切った方がよいとしている。
避難所はあくまで家に住めなくなった人のための一時的な生活場所であり、他人の目など決して居心地のいい場所とはいえない。だが、断水などライフライン被害が長期化すれば、タワマン内のトイレが使えなくなる。そこで居住者はしばらく近くの店や駅で用を足すことになるが、音を上げて避難所に移動する人が増える。ところが、その避難所も多くの人が押し寄せており、結局はマンションに戻ってくるのだと港区は指摘している。
では、自宅を少しでも快適空間にするにはどうしたらいいのか。
「飲料水は3日分、1人1日3リットルが目安。飲料水とは別に、トイレを流したりするための生活用水も必要です。日ごろから水道水を入れたポリタンクを用意しておくといいでしょう」(内閣府)
スマホのラジオアプリがあれば、携帯ラジオをわざわざ用意する必要はないが、携帯電話の充電器は必須。ソーラー充電のモバイル充電器も安くなっており、100円ショップのダイソーでは1100円で売っている。
⑥ホテル避難の補助金3000円の申請は?
江戸川区は自主的に広域避難する人に対し、1人あたり1泊3000円、最長3泊まで(9000円)の補助金を支給することを決めている。
「避難先としてホテルや旅館を選択する場合の補助金です。江東5区(江戸川区、墨田区、江東区、足立区、葛飾区)は避け、JR総武線・御茶ノ水駅以西の浸水リスクの低い場所をオススメしております」(江戸川区広報課)
神奈川県葉山町にも宿泊費補助があるが、こちらは全員ではなく、妊婦や障害者、要介護者などに対象が限られる。
いろいろと書いてきたが、最終的に避難生活を送る上で最も大切なものは、同じ被災者同士のコミュニケーションだ。