東京・中野区で陸自駆り出し「ミサイル避難訓練」なぜ実施? 能登有事の真っ最中にやっている場合なのか
被災地対応に注力すべき時期に、やる必要があるのか。東京都中野区で来週15日、弾道ミサイルの飛来を想定した国と自治体共催の「住民避難訓練」が実施される。能登半島地震で救助・支援の人員が「まったく足りていない」と指摘される中、陸自隊員や消防庁の救助隊員まで駆り出すというから、ますますクビをかしげざるを得ない。
実施場所は都営大江戸線「東中野」駅と区立「中野四季の森公園」の2カ所で、住民20人が参加予定。訓練は2段階で行う。まず「Ⅹ国から弾道ミサイルが発射され、わが国に飛来する可能性」を想定し、模擬のJアラートを発信。緊急一時避難施設に指定されている東中野駅に「逃げる、離れる、隠れる」の行動を体験する段取りだ。
その後、第2会場の区立公園に移動。「ミサイルの落下場所が中野区と判明。化学物質による被害が発生しているもよう」というすさまじい危機的想定に基づき、行政及び各機関が実践訓練を行う。
初動対処能力の向上を図るため、駆り出される機関には内閣官房、総務省消防庁、警視庁、東京消防庁、陸上自衛隊が含まれる。「化学防護服を着た隊員による救出・救助」や「機動隊化学防護部隊による物質の特定に向けた検知活動」など、警察・消防・自衛隊による連携訓練が繰り広げられる予定だ。