イヌの風邪「ケンネルコフ」は感染が広がりやすい…購入直後と受診時が要注意!
前回のネコ風邪に続いて、今週はワンちゃんの風邪について紹介しましょう。これはケンネルコフ(犬の呼吸器症候群)と呼ばれ、ヒトの風邪の症状とよく似ています。発熱と痰が絡んだ湿性の咳、倦怠感などで、咳がひどくなって上気道の炎症が強くなると、のみ込むときの痛みから食欲不振になることも少なくありません。
原因となる細菌やウイルスは空気感染や飛沫感染で広がるため、ワンちゃんが多く集まるところに感染したワンちゃんが1頭いるだけで、4~5日の潜伏期間を経て広がりやすい。
ペットショップやブリーダーの飼育施設、ドッグランなどの広場は要注意で、これが疑われるワンちゃんが受診するときは私たちも周りの飼い主さんのワンちゃんに感染させないようにとても用心します。
ですから、問題なのはペットショップなどから迎え入れたときや動物病院を受診するときです。その対応について掘り下げます。
まずペットショップなどから自宅に連れてきて1週間以内なら販売元に連絡して一度引き取ってもらい、咳などが治ってから戻してもらうようにお願いするのが無難。販売側と購入側のどちらに非があるかではなく、ワンちゃんが自宅に迎え入れたときに健康であることが大前提です。