イヌの風邪「ケンネルコフ」は感染が広がりやすい…購入直後と受診時が要注意!
しかし、自宅に来てすぐ発症していると、ペットショップ内ですでに感染が広がっている可能性が高い。感染を伝えることは、別のワンちゃんへの2次被害を防いだり、感染ルートを考えたりするうえでも重要です。ショップ内で感染の広がりに気づかないと、免疫の未熟な赤ん坊のワンちゃんでは全滅してしまうことさえありますから。
ただ、ショップに隔離して治療するスペースがないと、費用はショップ負担で購入者での治療をお願いされることもあります。そのときは私たちがきちんと対応します。
■動物病院の対応は?
で、動物病院の対応です。当院の場合、①一般の飼い主さんはこの病気の知識がなく周りへの感染を気にせず受診されるので、スタッフがまず咳をチェック。カルテから循環器系などに異常がなく、ケンネルコフが疑われたら、このワンちゃんを最初に治療。ほかのワンちゃんは外で待ってもらいます②治療は症状によって異なりますが、成犬で早期で食欲があれば内服薬でほぼOK。ひどいケースは、ネブライザーが効果的です。ヒトでも喘息や鼻炎などの治療で使う吸入器で、あれでワンちゃんに15~30分抗生物質などを吸入してもらうと直接的に細菌などを叩くことができます。