キャディ 加藤勇志郎社長(1)部品調達の仕組みを一新させた町工場の救世主
かつては「ものづくり大国ニッポン」として隆盛を極めていた製造業が、近年元気がない。
技術力に定評のある町工場が多いにもかかわらず、ここ30年で半分以上の町工場が廃業、倒産しているという実態がある。
そんな中、キャディは“町工場の救世主”として注目を浴びている。
町工場はこれまで、大手メーカーの下請け、孫請けという縦割り構造に組み込まれてきた。このような仕組みでは、コロナ不況など状況が変化すると、1社に依存するケースが多いため危機的状況に陥りやすい。
キャディではメーカーからの部品注文を一手に請け負い、全国の協力工場のうち、最適な工場に発注するという仕組みを確立している。
そのおかげで「売り上げが数倍になった」「ほとんど1社依存だったのが、数社~数十社からの受注品を扱うようになった」という工場も続々現れているという。
「日本の製造業は衰退したと言われがちですが、外国人に『知っている日本企業は?』と聞くと、ほとんどがメーカー名を挙げます」と、加藤は語る。