自民「なし崩し農政」の失敗が招いたコメ高騰…江藤農水相は備蓄米“追加放出”匂わせも今さら感プンプン

公開日: 更新日:

 実際、こうした政府・自民党の農業政策は国会でも度々、見直しを迫られていたのだ。

「政府は、食糧自給率の向上を考えるどころか、逆にコメの減反政策を続けようとしております。水田利用再編対策奨励金までもなくそうとしておりますが、これでは農民の方々の協力を得ることは絶対にできません。政府は、今後の日本農政についてどのような展望を持たれ、行革を実施しようとするのか」(1981年9月の衆院本会議)

「目の前の自分の水田にコメがつくれない農民は、たとえ奨励金を受けても農業者としてはやり場のない気持ちではないかと思うものであります。全水田面積の4分の1を超える減反、しかもこれを今後さらに拡大する方針と伝えられているのです。(略)この減反政策は、稲作技術と水田資産という両面から見て、資源の有効利用に逆行すると思うものであります」(1989年10月の参院本会議)

「我が国の農業は、政府・自民党のもとで進められてきた減反政策と農産物の輸入拡大による場当たり、なし崩し農政によって、今やコメの自給体制の維持さえも危うくなっておるのであります。(略)減反政策は20年間も行われ、今なお拡大され続けて、しかも転作作物が定着せず、水田の荒廃を招いております。それは減反政策がコメをつくらせないというだけに終わっていた結果であり、その責任はこれまた重大であります」(1990年3月の参院本会議)

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    参院選の候補者が正式に決まらない…国民民主党「玉木執行部vs参院女子」の熱き内部ドタバタ対立

  2. 2

    立憲の消費税0%案「原則1年・食品限定」にこれだけの弊害…国民玉木代表は独自試算で批判連発

  3. 3

    国民民主党が参院選東京選挙区で“台風の目”に…元NHKアナ牛田茉友氏のみならず2人目擁立の狙い

  4. 4

    シリーズ「昭和の亡霊・7つの戦時用語」(79)天皇免責の証言よりも重かった東條英機の「プライド」とは

  5. 5

    自民を除く主要政党が「消費税減税」で完全一致なのに…早期実現を阻む安倍元首相の“大罪”

  1. 6

    滋賀・彦根市長選で“石丸伸二ベッタリ”現職まさかの落選…「再生の道」に“NO”突き付けられ都議選と参院選に黄信号

  2. 7

    消費税「食品ゼロ1年間」を参院選公約に…寄り切られた立憲野田代表の油断ならないバーター懸念

  3. 8

    「トランプ関税は不良のカツアゲ」…米国で立憲議員シンジ・オグマの国会質問動画が大バズりのナゼ

  4. 9

    石破内閣15大臣「GW外遊」に血税9億円超! 物価高で野党が異例の「反対」も前例踏襲でイケイケの無神経

  5. 10

    小泉進次郎氏がドヤ顔“訪米”→現地シンポで「MAGA」礼賛…不自然なほどハイテンションな理由

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か