自民「なし崩し農政」の失敗が招いたコメ高騰…江藤農水相は備蓄米“追加放出”匂わせも今さら感プンプン
価格高騰に対応するため、農林水産省が21万トンの備蓄米放出に踏み切ると発表した。
総務省の小売物価統計調査によると、「コシヒカリ」(東京都区部、5キロ当たり)の価格は、2023年は2000円台前半で推移していたが、地震や台風などの影響で24年夏ごろから上昇。同年9月に3000円を超え、今年1月には4185円にも達した。
共同通信社の世論調査によると、政府が備蓄米放出に踏み切ったことについて、「遅かった」「どちらかといえば遅かった」とする回答が計81.3%に達しており、世論の不満は強いようだ。
政府が備蓄米放出の理由の一つとして挙げているのが流通の問題だ。
江藤拓農水相(64)は「これまでコメの取引に全く参入してこなかった方が、多数参入してきていることもだいたい分かった。このままの状態を放置すれば、これから先も主食であるコメがマネーゲーム、投機の対象になってしまうかもしれない。これは日本にとって決してよくない」と説明。いわゆる投機筋による買い占めなどを問題視し、追加放出も辞さない考えを表明していたのだが、忘れてならないのは、価格高騰の背景には自民党政権下で進められてきたコメの減反政策もあるということだ。