マキロイ大活躍で注目集めるSGDデータ
メジャー第4戦、全米プロゴルフ選手権は大接戦の末、トップで最終日を迎えたローリー・マキロイが、一度首位の座から陥落しながらカムバックして優勝。マキロイはこれで米ツアー3試合連続優勝。メジャー通算4勝目です。来年のマスターズで生涯グランドスラムの可能性が高まったとみていいでしょう。
さて、このマキロイ。決して体格に恵まれているわけではないが、ドライバーの飛距離はツアーでもトップクラス。全米プロでも同伴競技者を絶えずアウトドライブし、飛距離のアドバンテージを生かしてバーディー、イーグルを奪ってスコアを稼いでいる。マキロイのプレーを見ていると、ティーショットは「多少曲がっても、飛んだ方が有利」に思えてくる。
それを見事に証明しているデータがある。「ゴルフデータ革命」(マーク・ブローディ著、プレジデント社)の中にSGD(strokes gained driving)という分析結果があって、2004~12年のPGAツアーのトップに輝いているのがマキロイ。SGDのスコアは0・98で平均飛距離は295ヤード。ティーショットで稼いだ打数のことで、飛距離と精度(方向性)の両方を考慮に入れて算出されている。SGDのスコアは野球に例えると打率のようなもので、これが高いほど、統計的にいいスコアが出しやすくなっているのである。