レジェンド葛西紀明の次なる野望は53歳で札幌五輪出場
「今季は10位以内に入れればいいかなと思っていたけど、まさか3戦目で優勝できるなんて自分でもビックリしている」――。
「レジェンド」こと男子スキー・ジャンプの葛西紀明が欧州遠征から帰国した9日、照れくさそうにこう話した。
11月29日のW杯第3戦を42歳5カ月で制し、自身の持つ最年長優勝記録を更新。今後は国内で調整を行い、年末年始にドイツ、オーストリアで開催されるジャンプ週間に向けて備える。
「調子はコンスタントに出ているので、狙っていきたいですね」
そう言って初のW杯総合優勝にも色気を見せた葛西だが、そこはレジェンド、真の目標はそれだけではない。何と札幌市が開催都市に立候補した26年冬季五輪出場も本気で狙っている。26年には53歳になるものの、「ケガをせず、技術、体力、精神力を備えていれば札幌五輪に出たい気持ちは出てくる。(18年の韓国平昌、22年の北京かアルマトイに出場すれば)10回目の五輪なので目指したい」と言うのだ。
葛西によれば、昨季のサマーGP(白馬)以降は大崩れしなくなり、すでにジャンプは改善の余地がないほど完成。コンディショニングにも不安はなく、年々、体重コントロールも楽になっているそうだ。