20戦連続トップ10入り レジェンド葛西「安定感」の秘密
ノルディックスキーのW杯ジャンプ個人第26戦(9日、オスロ、HS134メートル、K点120メートル)、葛西紀明は125メートル、127メートルの合計244.1点で4位。3位とはわずか1.3点差だった。これで開幕戦(27位)以外は20戦連続トップ10入りだ。
強い風の荒れたコンディションでも、そしてどんなジャンプ台でも葛西は抜群の安定感を見せている(W杯ランク1位のポーランドのストッホは11位以下が6回)。本人は「経験がものをいっている」というが、それだけではない。
まずはイメージトレーニング。この日は飛ぶ前にソチ五輪ラージヒルの自身の映像をスマートフォンで確認。イメージを膨らませた。さらにパソコンに入れた各会場のジャンプ台の特徴や注意点を再チェック。それを踏まえて飛んでいる。
ソチ五輪で腰、五輪後の初戦で膝を痛め、まだ万全ではない。「毎日、泥パックで治療している」とブログで伝えている。エストニアで取れる3000万年前の泥で、ミネラルを多く含み、治癒力があるという。
今週は得意のフライング選手権だ。葛西は五輪、世界選手権に次ぐ位置付けをしている。1月のオーストリアの大会では優勝している。久々に大ジャンプが見られそうだ。