たとえ三冠でも…ヤクルト山田「メジャーの評価」が渋い理由
「守備は平均的な二塁手という評価でしょう。メジャー移籍後に二塁へ回ることを考えれば、多少、有利かもしれません。問題は打撃ですよ」と、アメリカ野球愛好会副代表の鈴村裕輔氏がこう言った。
「内外野を問わず、日本人野手はほとんど評価が定まっています。日本人最高の長距離打者といわれた松井秀喜ですら、メジャー10年間で30本を打ったのは1回だけ。なのでパワーはほとんど期待されていません。むしろ走者をかえす勝負強さ、出塁してチャンスをつくれるか、つまり打点や打率が評価の対象になります。松井がシビアなヤンキースで7年もプレーできたのは、コンスタントに打点を稼いだからです。率を残せて、勝負強い山田は評価されるでしょうが、三冠王に近い成績を残しても1年300万ドル(約3億6000万円)、三冠王を取っていま以上に知名度を上げて集客が見込めるとしても1年450万ドル(約5億4000万円)くらいでしょうね」
今年のメジャー平均年俸は425万ドル(約5億1000万円)。日本で三冠王を取ったとしてもそれに毛が生えた程度にしか評価されないというのだ。