虎若手に底上げの兆し 金本熱血指導で目の色変わった選手も
「目的意識を持ってやれば、成果が上がると改めて思った。ガラッと変わった選手も何人かいた」
4日、高知で秋季キャンプを行う阪神の金本知憲新監督(47)が4日間をこう振り返った。
練習時間が8時間以上に及んだキャンプ初日から始まり、連日、精力的に動き回った。時には若手を叱り、気になった点があれば、その都度、アドバイスを送る。積極的に選手とコミュニケーションをとり、「厳しくしながらディスカッションしたい。みな家族だと思っている」と語った。
たったの4日間で選手の技術が劇的に変わるとは思えない。しかし、気持ちは変わる。練習をやらされていた若手が「目的意識」を持てば、取り組み方に差が出る。金本監督はその兆候が見えたと言いたいのだろう。
「阪神の二軍は、他球団がトレードの交換要員を探すのに苦労するほどの人材不足。おまけに若手は阪神の選手というだけでチヤホヤされ、本来の目的意識を見失っている。そこへ12球団一練習のきつい広島で、朝から晩まで徹底的に鍛えて一人前になった金本監督がやってきて、選手に必要な意識づけをしている。さすがに4番やエースは無理としても、多少の底上げにはなるでしょう」(球界関係者)
何しろ元が元だ。阪神の若手がダイヤモンドや金に化けることはなくても、銀や銅くらいにはなるかもしれない。